大阪ごみを考える通信 02' No4より
   水道機器のリサイクルについて  大阪府・大阪市への要望        
 
  7月に大阪府エコエリア構想に応募し、「適正処理リサイクル事業研究会」に入り勉強
を続けています。
 水道パイプのリサイクルと、建物に使用されるトレイ・洗面器等 ”水回り器具” の
リサイクルの二本立てで応募しましたが、後者の方が現実味を帯びてきました。

 建築物リサイクル法が施行されコンクリートがらや廃木材のリサイクルは軌道に乗りつ
つある一方、トイレ・洗面器等の ”水回り器具”は、建築物リサイクル法の対象にならず
廃棄物として大半は埋め立てられている状況が続いています。


 平川が、大阪市管工設備共同組合員に呼びかけ、事業者責任として ”水回り器具”の
リサイクルを呼びかけたところ、賛同を得、会員が建築現場や解体現場から、これらを
回収しリサイクルの循環に乗せようとう機運が高まってきました。

 今回の大阪府エコエリア構想への応募を機会に、これら水回り器具を製造する業界に
この取り組みへの参加を呼びかけたところ、東陶やINAX等、日本の一流企業で構成さ
れる「日本衛生設備機器工業会」が、これらをリサイクルする研究会をつくっていて、私
達の研究会にも参加してくれることになりました。
 きっかけは、東京都から業界としてリサイクルを検討するようにとの要請があったからだ
そうです。


 この企画が大阪府に認められるためには、排出事業者と回収事業者とリサイクル事業
者の連携が強化される必要があるので、〈大手〉排出事業者でもある大阪府や大阪市に
以下の趣旨の要望書をだすことになりました。
 
 (1) 大阪府・大阪市の建築関係の部局は、「施主」に相当する重要な役割を担ってい
   ます。
    施主責任として、建築物リサイクル法等の対象外廃棄物でもリサイクルする基本方
  針を早急に立案してください。

 (2) 現行では、これら対象外廃棄物は、大阪府・大阪市は廃棄物処理業者に一括委託
    され、大半は埋め立てられていますが、この現状を改善するため、大阪府・大阪市の
    関係部局と管工設備協同組合と協定を結び、廃棄物処理業者が解体・破砕する前に
    協同組合会員が分別し、リサイクル可能な状態でリサイクル施設にもちこめるように
    してください。


  この企画が実現すると、NPO団体・業界団体・行政の三者の協力関係によるリサイクル
事業の第一号になります。
  リサイクル事業が成功するか否かは、
 第1に、排出段階・収集段階で「きれいな」状態であることが大切ですが、管工事業者が
積極的に参加することにより、その可能性が生まれます。

 第2に、選別段階でのコストダウンですが、多種多様の「水回り品」から金属類等をとり
はずし、解体・分別する作業は、機械化は困難で、人手に頼る作業にならざるを得ません。
 このため、平川は、ハローワークと話しあい、失業者の「仕事づくり」事業に、この取り組み
を位置づけてもらおうと話を進めています。            ( 報告 平川 )

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