■ 奈良市住民 清掃工場の移転を求め公害調停
去る8月末、奈良市住民約3200名が、奈良市清掃工場の移転を求め、奈良県公害審査会に調停を申請しました。
〈 国道24号線沿いごみ焼却工場 〉
■ 奈良市北西部の国道24号線沿いにある工場(環境清美センター)は1970年に建設され、以降増設を重ね、現在の処理能力は120t炉が4基で、公称能力は480tありますが、実能力は320tに低下しているようです。
■この周辺には平城ニュータウンを始め住宅建設が相次ぎ、現在約3万人の住民が居住するまでになりました。
〈 奈良市は口頭では移転を約束 〉
■奈良市は1992年の一般廃棄物処理基本計画で、移転を前提に新施設計画を立てたので、同地区に学校を新たに建設する際、住民に口頭ですが移転を約束しました。ところが、移転が決まらないため、現地で増設せざるを得なくなりました。これでは、永遠にこの地区でごみ処理され続けることになるので、我慢も限界!と今回立ち上がったようです。
〈 煙突が低すぎ! 〉
■9月6日学習会があり、森住が今後の運動の進め方に参考になる過去の経験を話しました。
現地も見学した結果、この地で継続するのは難しく、大変困難であるけれど、移転地を見つけざるをえないのでは?と思いました。
工場を見学して最もびっくりしたのは煙突が50mしかないのです!
70年代に建設された焼却炉の煙突は、最低でも59m・・・これ以上だと飛行機に対する警告灯をつけなければならなくなる)ですが、地元の汚染を少しでも少なくするため、80m以上が普通になっています。 それなのに、50mのままというのは高くできない事情があるようです。
この地区は、元里山であるため起伏に富み、焼却工場よりも標高が約15mと高いところに小学校があるし、数多く建設されている中層住宅の最上階と煙突との標高差は20m〜30m程度の恐れもあります。