■ 守口市住民、多量排出事業署名簿の情報公開をかちとる!



 《 公開請求と非開示理由 》

守口市のHさんは2年前にごみを多く出す多量排出事業所がしないでどれくらいあるか知りたくて守口市に情報を公開するよう求めました。 

守口市は、1日当たり100kg以上出す事業所を多量排出事業所としてリストを作っていましたが、Hさんの情報公開請求に対し、

 @ 市がごみ料を調査して決めたのではなく、許可業者が申告した数値を元にしたモノだから正確性を保証できない。

A 情報を公開するとごみ減量に協力しない事業所という風評が立ち事業活動に不利益をこうむるおそれがある

 ・・・という二つの理由で非公開にしました。

 この非公開決定に納得できないHさんは、市の情報公開審議会に異議申し立てをしましたが、ここも市の決定を追認しました。

 この審議会の運営は非常にずさんで会議録はおろか、議事日程的な記録すらとっていなかったそうです。


《 自力で取り組んだ公開請求訴訟 》

 それで、Hさんは、やむを得ず裁判に訴えようとしましたが、弁護士に頼むと数十万円かかるので、弁護士をつけず1人で裁判に訴える本訴訟で市の非公開処分の取り消しを求めました。

 裁判の訴え方、訴状の書き方、反論の仕方等わからないことだらけでしたが、一つ一つ勉強してやり遂げ、勝訴判決を勝ち取りました。(毎日、朝日、読売各紙に掲載)

    裁判所は、公文書は公開が原則だから非公開にするには市側が理由に挙げた二項を証明する必要があると守口市に言ったそうですが、

   @    については正確な数字の公開など求めていないので非公開の理由にはならないし、

   A    については風評被害が起こることを立証できなかったので

守口市は敗訴し、控訴しても勝ち目がないので控訴もせず、Hさんの勝訴が確定したのです。

  情報公開法などなど、市民活動を助ける法の整備は進んでいますが、現実に使ってみると守口市のように”嫌がらせ”をする行政が非常に多いのが現実です。

それにめげず1人でやれる方法を見つけ、成功したHさん、おめでとうございます。( 記 森住 )



大阪ごみを考える通信 03' 年版 No3より
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