泉佐野市長様
平成15年1月18日
特定非営利活動法人 大阪ごみを考える会
代表理事 森住 明弘
前略
私たちは、廃棄物・リサイクル問題に市民の立場からアプローチしているNPO団体です。
泉佐野市の廃棄物行政は、家庭系一般廃棄物のリサイクル可能なものの回収を大阪市に比べきめ細かく行うなど、府下で先進的な試しみを続けられておられることを高く評価します。
しかし、いうは易し・・・・で、全ての面で先進的な試しみを続けるのは難しいようで、事業系廃棄物のうち、資源化が容易な「魚あら」については、”後進的”になっているのを知り、早く大阪市・堺市・東大阪市・枚方市と同列になっていただきたいと思い以下のお願いをしたいと思います。
「魚あら」のリサイクルについては、昭和62年に「大阪府魚腸骨処理対策協議会」が設置され、泉佐野市も一有力会員として、負担金を毎年出されていることはご存じだと思います。例えば、平成14年度には約969千円拠出しております。
このお金は処理を委託している「小島養殖漁業生産組合」に支払われる契約になっていますから、泉佐野市の魚屋さんの「魚あら」は、ここに搬入されるべきものということになりますが、泉佐野市のそれはここに入っていないおそれがあります。
例えば泉佐野市に大阪支店を構えている東洋冷蔵株式会社の「魚あら」がそうです。
ここから排出されるマグロのあらは、「小島養殖漁業生産組合」に搬入されず、遠く京都市の魚あら処理施設に搬入されています。
「小島養殖漁業生産組合」に搬入できる収集運搬業者は、リサイクル可能なものを可能な場所に運搬できる特別の許可をもらう必要がありますが、泉佐野市の事業系一般廃棄物の許可業者で、それを取り、「小島養殖漁業生産組合」に搬入搬入している業者はないため、東洋冷蔵株式会社のマグロのあらは、京都市にある有限会社和宏が扱い、京都市の施設に持ち込んでいるのです。
「小島養殖漁業生産組合」に搬入している収集業者の大半は、戦後すぐから魚あらや残飯を回収してきた業者で作る「大阪府魚蛋白事業協同組合」傘下の組合員で、上に述べた大阪市・堺市等から「限定指定」を受け、ここに搬入しています。この「指定」制度は、廃棄物処理法施行規則第9条第2号及び第10条の3第2号にもとづいており、この要件を満たした収集業者が申請した場合、「指定」を与えることになっているので、先進的な大阪市・堺市・東大阪市等々府内の有力市が「指定」をし、残る有力市は豊中市・泉佐野市等になっています。
「小島養殖漁業生産組合」に拠出している負担金が趣旨通り使用されるよう、上記東洋冷蔵株式会社の魚あらを始め市内で発生した魚あらについては、早急に申請した収集業者に「指定」を与え、その業者が取り扱うようにすることをお願いします。
この要望について疑問や泉佐野市の回答を、書面もしくは口頭でお伝え下さい。会員がお伺いさせてもらいます。
以上
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